ルート66を聴く: アメリカン・ロード・ソングは何を歌っているのか
朝日順子 著 『ルート66を聴く: アメリカン・ロード・ソングは何を歌っているのか』は2021年6月に発売された単行本です。
シカゴからロサンゼルスに至るRoute66を縦軸に、その道中の都市から生まれたアメリカン・ロックやポップスの音楽を横軸に、そして著者の米国在住時の記憶などをスパイスに書かれています。
著者は、実際に住んだそれぞれの都市の雰囲気の違いを肌で感じながら、人種構成、好まれる音楽、その音楽のルーツ(カントリーウエスタン、ブルース等)、都会への憧れ等の違いが、その土地が生み出す音楽にも影響を与えているのではないかと考えています。
この本に出てくる楽曲は大体がポピュラーなもので、50歳代以上で若い頃から洋楽に触れてきた人であれば大体の曲は聞いたことがあると思います。そういう人は自分の記憶と重ねながら、読みすすめることができます。
洋楽は詳しくないとか、曲名やアーティスト名を知らないという人でも、CMなどで聞いたことがあるという曲もたくさんあると思います。
そして、知らない音楽であればやはりYouTubeなどでその曲をかけながら聴くのが、この本との正しい向き合い方のように思います。
そこで、この本で取り上げられている曲をYouTubeにリストしてみました。ぜひ、本を手元に聞いてみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=dBN86y30Ufc&list=PLTsDUtYVCCJ9Arjpc-6KpklMNYSW3tpaY
加えて、できればGoogle Mapなどでその街の様子を眺めてほしいと思います。一冊の本が2度、3度美味しくなります。
Historic Route 66のルート
Route66は、1926年に整備されたシカゴからロサンゼルスまでつながる大動脈で、マザーロードとも呼ばれていました。1970年代に入り高速道路の整備とともに衰退していき、1985年に廃線となりましたが、ノスタルジーや歴史的な価値などから近年になって「Historic Route66」として再整備されてきました。
日本でも旧東海道や旧中山道の宿場町などで江戸時代の風情を残す町並みを整備したり、路面を石畳で整備したりしているように、旧Route66の各地で整備されているようです。
下記のWebサイトには、詳しいルートが記載されています。
https://www.route66roadtrip.com/route-66-maps.htm
Chicago IL
イリノイ州 シカゴ
On the Road Again -- Willie Nelson
ウィリー・ネルソン 『オン・ザ・ロード・アゲイン』
Lake Shore Drive -- Aliotta Haynes Jeremia
アリオッタ・ヘインズ・ジェレマイア 『Lake Shore Drive』
(Get Your Kicks on) Route 66 -- Chuck Berry
チャック・ベリー 『ルート66』
Sweet Home Chicago -- Buddy Gui
バディ・ガイ 『スイート・ホーム・シカゴ』
Springfield IL
イリノイ州 スプリングフィールド
Ventura Highway -- The America
アメリカ 『ヴェンチュラ・ハイウェイ』
California Dreamin' -- The Mamas & the Papas
ママス&パパス 『夢のカリフォルニア』
Down On Music Row -- Dolly Parton
ドリー・パートン 『Down On Music Row』
St Louis MO
ミズーリ州セントルイス
Johnny B. Goode -- Chuck Berry
チャック・ベリー 『ジョニー・B・グッド』
Workin' for MCA -- Lynyrd Skynyrd
レーナード・スキナード 『ワーキン・フォー・MCA』
Rock & Roll Band -- Boston
ボストン 『ロックンロール・バンド』
Springfield MO
ミズーリ州スプリングフィールド
You Made It Right -- Ozark Mountain Daredevils
オザーク・マウンテン・デアデヴィルス 『You Made It Right』
Musician (It's Not an Easy Life) -- Silver
シルヴァー 『ミュージシャン』
Introduction -- Chicago
シカゴ 『イントロダクション』
Tulsa OK
オクラホマ州タルサ
Black Star -- Elvis Presley
エルヴィス・プレスリー 『ブラック・スター』
4% Pantomime -- The band
ザ・バンド 『4%パント・マイム』
Meslissa -- The Allman Brothers Band
オールマン・ブラザーズ・バンド 『メリッサ』
Amarillo TX
テキサス州 アマリロ
Keep Playin’ That Rock‘n’Roll -- Edgar Winter
エドガー・ウィンター 『Keep Playin’ That Rock‘n’Roll』
Faithfully -- Journey
ジャーニー 『時への誓い〜フェイスフリィ』
Take Me Home, Country Roads -- John Denver
ジョン・デンバー 『故郷へかえりたい』
Flagstaff AZ
アリゾナ州 フラッグスタッフ
Jackson Browne Take It Easy
ジャクソン・ブラウン 『Take It Easy』
EaglesのTake It Easy
イーグルス 『Take It Easy』
Truckin’ -- Grateful Dead
グレイトフル・デッド 『Truckin’』
Two Lane Highway -- Pure Prairie League
ピュア・プレイリー・リーグ 『Two Lane Highway』
LosAngels CA
カリフォルニア州 ロサンゼルス
Welcome to Hollywood -- The Asylum Choir
アサイラム・クワイア 『ウェルカム・トゥ・ハリウッド』
Dreamin’ of You -- Bob Dylan
ボブ・ディラン 『Dreamin’ of You』
Turn the Page -- Bob Seger
ボブ・シーガー 『ターン・ザ・ペイジ』
- 公開日: 2021/07/10
- 最終更新日:2024/08/29
- 投稿者: 太田垣