1915年(大正04年)横浜商工案内の「鞄」 |JAPANBAG.com

1915年(大正04年)横浜商工案内の「鞄」

1915年(大正04年)に出版された「横浜商工案内」の中の「鞄」関係のお店を見てみます。

読みやすいように少し整形しておきます。

□鞄及行李

業種別	営業税	営業所	商号	電話番号	氏名又は名称
鞄及革袋	46.63	太田町一ノ一		四四四九	畠山清次郎
鞄	34.32	南吉田町二ノ五二			岡田為子
行李販賣	23.54	石川町一ノ三五			大坪儀作
鞄、柳行李販賣	110.94	山下町七九			大島兼太郎
革、竹及柳行李鞄類販売賣（呉蓙兼）	86.87	元町　二ノ八四		一七〇六	山口多喜造
竹行李（雑貨兼）	40.62	同　　四ノ一七〇			小池イツ
鞄製造（靴参照）		山下町　七八			小川政吉
同　　（皮革参照）		辯天通三ノ五七西平沼町　一四八		四二二三六三四	合資會社　横濱帯革製造所
同　　（靴参照）		同		二九五一	三川信太朗
販賣	66.46	同			清水　隆
同　　（皮革参照）		同　二ノ四一	關戸商店	二四四	關戸重太郎
鞄製造（靴参照）		山下町　三六			大佛合資會社
鞄・行李製造		辯天通　四ノ八四	山口商店		山口國定

名簿の性質が違うからなのか、1898年の横浜姓名録と比べると顔ぶれが大きく変わっています。横浜商工案内の方は、どちらかというとメーカー寄り、横浜姓名録は販売店寄りといったかんじです。

山口多喜造の商材に「 革、竹及柳行李・鞄類販売賣（呉蓙兼） 　」とあります。鞄が革素材と竹素材の２種類があったことがうかがえます。山口商店も鞄と行李を一緒に製造販売しているようです。横濱帯革製造所はベルト製造販売のかたわら、鞄も製造しているというかんじです。

山口多喜造は、1910年(明治43年)に出版された「開港五十年紀念　横浜成功名誉鑑」にも記述があります。また、山口商店として絵葉書にも載っています。
絵葉書中の看板には、以下のように書かれています。

T.YAMAGUCHI  
DEALER IN ALL KIND OF   
Carpets. Rugs.  
Oil Cloth. Matting  
Wicker trunks  
etc etc  
No. 84

岡田商店　　尾上町四丁目４９
吉沢商店　　弁天通四丁目７０
永井清三郎　太田町三丁目４４
植木屋　　　弁天通三丁目５６
三河屋　　　弁天通四丁目７０