避難用袋の中に入れるものの研究

定期的に入れ替えるもの

避難用袋の中には、使用期限などがあって定期的に入れ替える必要があるものが割とたくさんあります。 避難用袋の これらはできるだけローテーションで使用するようにします。

食料品や飲料
賞味期限・消費期限があります
乾電池
安物の場合、液漏れします
ばんそうこう
粘着力が落ちます
ウェットティッシュ
水分が抜けてカピカピになります
携帯用の使い捨てカイロ
使用期限があります
古いスニーカー
底面のウレタンなどが経年劣化します
防寒ウェア
ウレタン素材などは経年劣化します
雨合羽
安物のレインウェアの場合、素材同士がひっついて使い物にならなくなります
地図
避難場所の統廃合・新設などがあるかもしれません
歯みがき粉
あまりにも古いと水分が抜けて固くなります
アルコール消毒液
徐々に蒸発して内容量が減ってゆきます


レインウェアについて

豪雨災害をどの程度想定するか、あるいは避難所への避難経路の状態にもよりますが、都市部であればレインコートよりもポンチョがおすすめです。 避難のときには、体が濡れることも木になりますが、それよりも荷物が濡れないかどうか気になってしまいます。
避難用袋が水を通すような素材の場合は特に気になります。 レインコートだと荷物を背負った上から着込むことができませんが、ポンチョタイプだとリュックを背負ったままポンチョを着ることができます。
傘を常備する場合は、モンベルの軽量傘がおすすめですが、安くはないので、使わなくなった折りたたみ傘等を入れておけばいいと思います。


モンベルのトレッキングアンブレラは軽い上に後ろが長く荷物が濡れにくい。ただしちょっと高い。


笛について

避難袋に笛を入れるよう指導している記事が多いのですが、笛は普段から身につけておかないと避難袋に入れておいてもしょうがないと思うのですが、どうなんでしょうか。

大地震などで建物の下敷きになったときに笛があれば体力を使わずに自分がそこにいることを他に知らせることができる、というのが笛に期待されている使い方ですが、避難袋の中に入れておいてもあまり意味をなさないように思います。

場所を取らないので入れておいても良いと思いますが、身につけておくようにしないとあまり意味がないように思います。

買うとしたら、バッグなどに取付可能な、小さなものやカナビラタイプのものを選んで身の回りのグッズに取り付けておくほうが良いでしょう。


避難用の靴と踏み抜き防止用の中敷きについて

靴については、屋内のガラスを踏んだりしないようにベッドサイドなど就寝場所の近くに置いておこうという考え方ですが、はたして普段履き慣れない安全靴などが必要でしょうか。 私としては、履き古したスニーカーで十分だと思っています。心配な人は、「踏み抜き防止 インソール」などで検索すると鋼板や硬質プラスチックが入っている中敷きを売っているので、それをスニーカーの中に入れておくといいでしょう。ゼロハザード社のものが有名ですが、他にもいろいろあります。

ただ、スニーカー類はしばらく経つとウレタン質などが経年劣化でボロボロになってしまいます。劣化を遅らせるためにはジップロックや衣類圧縮袋のような密閉できるビニール袋に乾燥剤と一緒に入れておく方法が有効です。とはいえ、新しいスニーカーを買ったタイミングで定期的に交換してゆくほうがいいでしょう。


is-fitの踏み抜き防止インソール


避難に必要な地図について

避難に必要な地図は避難袋の設置場所やシチュエーションによって多少変わってきます。

自宅から近隣の避難所に避難するシナリオを考えるなら、地元市町村等が出しているハザードマップや避難所マップ等が有効です。これらには、山間部ではがけ崩れに対する予測、海岸部では津波に対する予測、大手河川流域では河川氾濫に対する予測が記載されたハザードマップが整備されています。こうしたものにも目を通しておき、余裕があるなら避難袋に入れる地図として使用してもいいでしょう。

毎年のように無料で配布されている地域も多いのではないでしょうか。その場合、最新のものは自宅に置いておき、1年前のものを避難袋の中に入れておくといった使い方が考えられます。

職場から自宅に帰宅するシナリオを考えるなら、小さなシティマップ等が良いでしょう。災害発生直後は、地図アプリが使えない可能性があります。しかも地図アプリは通信パケット量も消費電力もかなり使いますから、できれば最小限の使用にとどめておきたいところです。

首都圏であれば 帰宅支援マップ 首都圏版 等充実した地図がありますが、地方都市になるとあまりありません。 その場合は、ハンディまっぷるシリーズが強い味方になります。A6版(ほぼ文庫本サイズ)で、都市部全体をカバーしています。 たとえば大阪で大災害が発生した場合、近隣府県から大阪に出勤している人が神戸方面や京都方面の自宅にアプローチしようとすると、やや広域の道路地図が無ければ役に立ちません。

ハンディまっぷるの最新版は1000円くらいしますが、運が良ければ古本屋などで5年くらい前の版が100円〜200円くらいで入手可能です。比較的最近のものを選べば良いでしょう。


ハンディまっぷるシリーズはA6版サイズで、札幌/小樽、岡山/倉敷、広島、神戸、仙台、名古屋、奈良、京都、横浜/川崎、千葉、埼玉、大阪があります。


上記でカバーされない地域であれば、車で通勤していることも多いでしょう。カーナビがあればそれも役に立ちますが、近隣高速道路のサービスエリアなどに置いてある道路地図なども割と役に立ちます。 地図アプリが使えない(できるだけ使いたくない)状況を考えて地図を用意しておくことをお勧めします。


避難時に持ち出しておく情報

避難をするということは、自宅が水害で流されたり、延焼や倒壊の危険性があるということです。 仮に自宅に有るものが使えなくなったときに困らないようにするには、どのような情報を持ち出しておくかということを考えてみます。
必要最低限のものは紙に印刷し、ジッパー付きのビニール袋に入れて避難用袋の中に入れておきます。

  • 身分証のコピー
  • 重要連絡先
  • 処方薬を記したメモ
  • 避難先のリスト
  • 地図(別途考察)
  • クラウドなどのエマージェンシーコード
  • 防災マニュアル等の冊子

まず、健康保険証、免許証、マイナンバー、パスポート等のコピーは持っておくほうが良さそうです。 大災害時はこれらの証明資料が無くても柔軟に対応してくれることが多いと思いますが、あるとより迅速に対処してくれることも多いでしょう。

次に連絡先です。スマホや携帯電話でのやり取りが主になって、電話番号を覚える機会も減っています。生存や困窮状況を伝えるべき関係先の電話番号や住所をメモしておくことが重要になってきます。家族、実家、親戚筋、勤務先、かかりつけの医院、避難先になりそうな学校や寺院・施設など。地域によっては自治会長さんなど、災害時に情報が集まりそうな人物の携帯電話なども必要かもしれません。

かかりつけの医者といえば、常用している薬およびその情報も必要です。おくすり手帳の記載を転記またはコピーしておき、どのような薬を処方されているのかをメモしておくと良いでしょう。

銀行口座やクレジットカード等の情報もあれば再発行を迅速するためには有効だと思いますが、氏名・住所・生年月日などで本人確認する場合も多く、上記身分証のコピーと合わせて使用すれば問題ないことも多いので、最重要というほどではありません。


印鑑の持ち出しは本当に必要か?

印鑑を非常袋に入れて持ち出すよう推奨されていることが多いのですが、それはそれで防犯上問題があるように思います。避難袋は自宅のわかりやすいところに置いておくべきで、その中に印鑑や通帳のコピーなどを入れておくのはどうかと思いますし、避難所のようなセキュリティの緩いところに重要書類を持ち出しておくのも心もとない感じです。

大震災はもとよりニュースになるような豪雨・豪雪などの災害発生時は「災害救助法」が適用されます。この場合、日銀が金融機関などに対して「災害時における金融上の特別措置」が要請されます。 日本銀行の災害時における金融上の特別措置というページを見ると1年間に何度となくこのような特別措置が発令されていることがわかります。

  • 通帳を紛失していても預金者であることを確認できれば払戻しに応じること
  • 印鑑を紛失していても、拇印にて応じること
  • 事情によっては、定期預金、定期積金等の期限前払戻しに応ずること
  • 保険証券等を紛失していても、申し出の保険契約内容が確認できれば、保険金等の請求案内を行うなど可能な限りの便宜措置を講ずること

他にも手形やでんさいなど、企業経営に関する措置も行われます。
つまり、窓口に行って、本人確認さえできれば、お金を引き出すことができるのです。通帳や印鑑よりも身分の確認が重要になります。


防災マニュアルやハザードマップ

必要事項が書かれたマニュアルを常備しておくとパニックにならずに行動するヒントになります。 各市区町村や都道府県のサイトには、防災に関連した小冊子等が掲載されていることがあります。役所にゆけば印刷物も手に入るでしょう。

たとえば東京都が出している130円の東京防災という冊子は40ページくらいの中にエッセンスが詰め込まれています。必要なページだけを部分印刷して避難用袋に忍ばしておいてもいいでしょう。

あるいは神戸市では、くらしの防災ガイドとして、マニュアルの最後に避難先がリストされており、加えて地域のハザードマップをセットで提供しています。

さっぽろ防災ハンドブックには、寒い地域ならではの避難用品等が紹介されています。


クラウドなどのバックアップ コード

最近のクラウドサービスはセキュリティを向上させるために、携帯電話のショートメール等と組み合わせた二段階認証を行っています。 災害でこうした機器を失った場合、ログインすることが難しくなります。いくつかの大手サービスでは、緊急用のバックアップ コードを発行しています。

これらの復旧コードはデバイスに保存せず、紙媒体などで保存することを推奨しています。


USBメモリおよびクラウドの活用

必要最低限のものは紙に印刷し、ジッパー付きのビニール袋に入れておきますが、それ以外のものは写真に撮っておいて、セキュリティを厳重にしたクラウドサービスに保存しておくのが良いでしょう。

  • 家族の写真
  • 家の内外の写真
  • 証明書、権利書等の写真

万が一、家族が行方不明になった場合、家族を探す手がかりとして写真が必要になります。家族の写真がどこかに保存されていれば、便利です。また、家が損害を受けたとき、保険会社に対し損害を受ける前の状況を説明できる写真が重要になってきます。そこで、こうした写真をデータとして保存しておくと、避難した後や災害で被害を受けたあとで役に立ちます。

ただ、避難時に一緒に持って逃げるようなものでもありません。そこで、USBメモリやおよびクラウドを活用します。 スマホを使用している人であれば、Google CloudやiCloudの無料エリアが使えるのでそこにコピーしておくといいでしょう。 また、USBメモリに保存しておく方法もあります。USBメモリにパスワード機能がついているものもあるので、ニーズにあわせて選択すればいいでしょう。

USBメモリは個人的にはSecureAccessを搭載したSanDiskの製品が使いやすくてお勧めです。


SanDisk Extreme Pro

おまけ、公証人役場で作成された遺言書等については、公証人役場が原本を管理しており、手元の正本謄本をなくしても再発行可能なので、問題ありません。

LEDランタンについて

LEDランタンは今の所避難用袋の中には入れていません。リビングやベッドサイドに置いてあります。
懐中電灯やランタンはLED製のものが明るくて電球切れもほとんど無く、消費電力も少ないのでお勧めです。私が買ったのは、下記商品によく似た商品(たぶんコピー製品)です。
底面に強力なマグネットがついていて、冷蔵庫やスチール棚のドアや側面などに貼り付けることができます。単3電池3本仕様です。

時々ちゃんと使えるかどうかをチェックしていますが、いまのところ問題ありません。似たようなデザインでソーラー仕様のものもありましたが、安さと数をとりました。

LEDライトは百円均一ショップにも並んでいますが、明るさなどがぜんぜん違うのでLEDランタンは少しお金をかけても良いでしょう。


2021年2月現在、このタイプのLEDランタンが2個で2000円〜4000円くらいで Vantozonというメーカーのもののほか、コピー商品や無名ブランドの似た商品が大量に販売されています。

You Tubeにちょうどよい動画がありました。

  • 公開日:  2021/02/01
  • 最終更新日:2021/02/01
  • 投稿者:  太田垣