1885年(明治18年)06月09日徳島県橘浦光明寺  出測員官金盗難に逢ひたる件

橘浦光明寺は、伊能忠敬も宿泊した名刹で現在も存在(徳島県阿南市橘町荒神ノ上)している。ここでは、測量のために寺の宿舎に泊まっていた海軍中尉が、胴乱に封をして入れていた650円余りが亡くなっていたという。噂では住職が持ち逃げしたらしいということで、警察に届け出たという話。

水第一八三号ノ二〇
徳島県下出測員官金盗難ニ逢ヒタル義ニ付御届
当局出測員海軍中尉大木延建徳嶋県下阿波国那賀郡ノ橘浦光明寺止宿中官金六百四拾一円四十三銭五厘同人所有之金四拾五円合計六百八拾二円四拾五銭五厘在中ノ提胴乱ニ封印ノ上同寺住職ヘ預ヲ置致出測去月三十一日費用仕払ノ為メ右胴乱取寄ントセシニ昨朝ヨリ右住職他行不在之趣ニ候一共月末ニ際シ雇船并其他仕払モ有之候ニ付其仕爵置有之場所為相尋遂ニ右官金令胴乱取寄候
(以下省略)


  • 公開日 2023-02-25
  • 最終更新日 2023-02-25
  • 投稿者 太田垣