1876年(明治9年)12月04日皮製機械買上の件兵器局上申

これはちょっとおもしろい記事です。 海軍の製造課長が、「銃のショルダーストラップやカートリッジを作るのに、革をすく機械があるとものすごく便利なので買ってほしい。269円95銭(たぶん現代の貨幣価値で300万円~700万円くらい)です。」という購入伺い書です。

革に厚い、薄いがあって、適当な革が無い場合は、人力をもってカンナを使って薄くしていたが、人件費も多く、かんな屑も出る。ところが、便利な機械があるというので見て見たら、貼付につけている見本革の通り良い仕上がりなので、是非買いたい、という話。

兵甲第七十九号
計乙第四十三号 定例費
製甲第二百三十五号
   皮製機械買揚上申
一 皮製機械 一個
  代金二百六十九四九十五銭

右ハ当課革工ニ於テ小銃掛革並胴乱大砲薬胴子其他一切製作致候折品柄ニ由テ各革ニ厚薄有之夫故適宜之革無之処ヨリ薄メ方鉋ヲ使ヒ人力ヲ以適宜ニ厚薄平滑ナラシメ製作致来候得共工人之費用多ク且鉋屑モ不要ニ属シ相費候間弁理之機械聞合候処本行之品弁利之趣ニ付即革工機械工附属江申付篤ト見聞為致候ニ見本革之通容易ニ裂キ方等出来無用之屑モ無之将又工人之費用等少ナク至極弁理ト存候ニ付御買揚相成候様致度於然ハ往々都合可相成存候間御許可相成度此段申出候也
九年十二月四日 製造課長 海軍大尉沖一平
兵器局副長 海軍少佐末川久敬殿

これ(C06090256700)も同様兵器局 皮製機械買上上申


  • 公開日 2023-02-25
  • 最終更新日 2023-02-25
  • 投稿者 太田垣