1895年(明治28年)8月 陸達第74号 陸軍服装規則別冊ノ通改正ス

国立公文書館のデジタルアーカイブに、1895年(明治28年)8月 『陸達第74号 陸軍服装規則別冊ノ通改正ス』として、当時の陸軍の服装規則が制定されています。
元々は、明治34年の陸軍通達第71号というものを探していたのですが、これが見当たらず、そのかわり明治28年 陸軍通達第74号 陸軍服装の規則改訂というのが見つかりました。

明治30年に出版された、大日本陸海軍兵書出版編集の「 陸軍服装規則:附・勅令,省令,陸達」という本に、明治28年の陸軍通達第74号の内容に沿って「陸軍服装規則別冊ノ通改訂ス」とありました。

これによると士官背嚢制式は、明治24年3月27日の陸軍通達第44号にしたがって改訂されていることが書かれています(コマ番号20/P37 )。残念ながら図は省略されています。

◯士官背嚢制式 明治二十四年三月二十七日 陸達第四+四號 士官背嚢制式別紙の通改正す其調製期限は来る廿五年一月迄とす
但各部士官は背嚢を用ひず携帯嚢を用ふ其制式調製期限は士官背嚢に同し
(別紙制式畧す) 陸軍服装規則 : 附・勅令,省令,陸達 P37

ただ、面白いのは、同日付でこの通達で示された背嚢がよくわからないので、サンプルを送ることになっているという連絡(陸軍省送乙743号副官ヨリ)が出ていることです。 またこの時点では下士官の背嚢は明治20年9月7日陸達第103号、兵卒の背嚢は明治25年9月7日陸達第68号が準拠すべき通達となっています。
残念ながらいずれも別紙として出されている図は省略されています。

士官の背嚢:

  • 明治24年 3月27日 陸達第44号 士官背嚢制式
  • 明治24年 3月27日 陸軍省送乙743号副官ヨリ
  • 明治28年 陸達第74号 陸軍服装規則別冊ノ通改正ス
  • 明治34年 陸達第71号

下士官の背嚢:

  • 明治20年 9月7日 陸達第103号準拠

兵卒の背嚢:

  • 明治25年 9月7日 陸達第68号準拠

  • 公開日 2018-05-25
  • 最終更新日 2018-05-25
  • 投稿者 太田垣