ランドセルの選び方、買い方のまとめ
ランドセルを選ぶタイミングが年々少しずつ早まっているそうです。地域差もあるようですが、特に高級品の場合、早いところではお盆頃からオーダーを入れて年明けあたりに受け取るようなところもあるようです。一種の高級オーダー鞄と同じような様相です。
鞄の種類こそ違えども、作る素材も過程もおおよそ似たようなもの、それも仕方が無いでしょう。良いランドセルを作れる優秀な職人は年々高齢化し、弟子も少ないとなれば、作れる総数そのものが減っているという背景もある。セブンポケッツなどという言葉があるように、さて、おじいちゃんの退職金に頼んで高級ランドセルを買ってもらう人も少なくないと思われるが、大多数はそうはいかないでしょう。安くてよいランドセルを探すためのポイントを考えてみたいと思います。
最初に、基本的なところとして、ランドセル工業会のホームページとクラレのランドセル購入のアンケートをチェックしておこう。その上で、少し私なりの考えを書いてみます。
事前の確認
入学する小学校では入学時のランドセルをいつまで使うのか?をあらかじめ確認しておきましょう。いつまで使うのかについては、明文化されていない地域や学校の暗黙の了解のようなものがあったりします。3年生頃から通学バッグに切り替える子供が増えるところや5年生頃からなんとなくランドセルを使わなくなってくるところなどがあります。張り切って超高級品を買ったものの、2年間しか使わなかったということになってはがっかりです。
少し古い情報ですが、学校の先生が個人的に調査したホームページがあります。
http://www1.ocn.ne.jp/~hhisashi/job/arekore/randoseru.htm
実は私は当時ランドセル禁止となっていた兵庫県西宮市の出身で、ランドセルを背負った経験がありません。(今は西宮市もランドセルOKとなっているようですが) 学校にはロッカーが用意されていて、宿題などが出た教科の教科書やノートだけを持ち帰るという感じでした。ただ、学期末にはロッカーの荷物を全部持って帰らなければならず、(上級生に手伝ってもらったり)ものすごく大変だった記憶があります。
ランドセルの購入時期について
量産品のランドセルはできるだけ売れ残りが無いように、可能な限り毎年売り切ってしまう性質を持つ鞄です。したがって3月ぎりぎりになると徐々に品切れが増えてゆきます。また、多くのお店では、受注販売を受け付けているところも多くあります。メーカーでは夏の時期に材料の手配を行い、秋から冬にかけて製造し、出荷してゆきます。そこで早いところでは9月頃から翌年の予約を受け付け、年明けあたりから3月半ばに渡しています。
買う側の意識としてGoogle Trendsでランドセルの検索時期がいつ頃なのかをチェックしてみます。 Google Trendsでの「ランドセル」検索結果
10月からクリスマス前あたりと、1月の正月明けのあたりにピークがあるのがわかります。もしかしてクリスマスプレゼントやお年玉のような形でランドセルを贈る人も多いのでしょうか?おじいちゃん、おばあちゃんが孫に贈るケースも多いようなので、このあたりで親族会議が開かれているのかもしれません。
ちなみに、3月半ばを過ぎてもランドセルが届かないとなるとちょっと大変です。もし、何かの手違いでオーダーが通っていなかったりすることを考えるとオーダーの場合はできるだけ2月中に手に入れるようにしておきたいものです。
価格帯について
ランドセルの価格帯は、素材によって大きく以下の種類で価格帯が決まってきます。
- 普通のクラリーノ 18,000円程度から30,000円くらい
- ちょっと高級なクラリーノ (マイティーンとかタフ) 25,000円くらいから40,000円
- 牛革 30,000円くらいから50,000円
- 馬革(コードバン) 45,000円以上(中には15万円以上する超高級ランドセルもある)
人工皮革には、帝人のコードレやフィルウェル(旧カネボウ)のベルエースなどもありますが、シェアとしてはクラリーノ系が多いようです。また、コードバンや牛革については、どこにどれだけ使用されているのかによって価格が大きく変わります。たとえば、ランドセル全体ではなくカブセだけに使っている場合もあります。お!コードバンなのに安いな!と思ったら、実は革を使っているのは全体のうちごく一部だったということもあります。あるいは、内張りの素材が布なのか革なのかによっても変わってきます。
ランドセルの背金具・背カン
ランドセルで一番力がかかるところは、構造上ベルトをランドセルに取り付けてある部分です。この金具の善し悪しとランドセル本体への取り付け方法で背負いやすさや丈夫さが大きく変わってきます。各社ともこの部分には工夫を凝らしており、十分に確認することが重要です。いろんなお店を見て回るときは一番安いものと高いものとを比べてみて、どの程度違うのかを確認してみましょう。
ランドセルの色
クラレのアンケートにもあるように、色については子供に選ばせる人もかなり居るみたいです。
最近は定番の黒と赤以外にいろいろな色があるみたいですが、奇抜な色はイジメの対象になるのではないかとか、防犯上目立つので良くないのではないか、などの意見も聞かれます。でも、奇抜な色でも意外とイジメも無くやっていくもんだという話も聞きますし、奇抜な色にしていたほうが防犯上役に立つという正反対の話や、どっちにしても上からカバーを掛けてしまうので実は色で悩むのはあまり意味が無いという意見までいろいろですので、あまり気にしないほうがいいと思います。
ランドセルの形・サイズ・容量
実際に量り比べたことはありませんが、昔に比べ教科書は紙質も良くカラーで大型化しているので、重たくなっているのではないのでしょうか?加えて上履き、ピアニカ、給食袋、定規等を持ち運ぶとなると、中にたくさん入るタイプが良いでしょう。
ランドセルの素材
ランドセルの素材として主流なのは、クラレの人工皮革素材クラリーノです。クラリーノについてはクラリーノタウンというページに、解説が載っています。デザインは子供向けですが、知りたい情報は結構しっかり載っています。
http://www.clarino.com/
クラリーノタウンによると、ランドセル向けのクラリーノ素材には、主に以下の4種類があるそうです。
- クラリーノ
- クラリーノエフ
- レミニカ
- タフロック
それぞれ軽さや耐久性に関して特徴を持っています。
ランドセルの防水性能
大人の鞄の場合は、革のエイジングを楽しむ目的などもあって、革に厚化粧をさせない事を楽しむ場合もありますが、子供が使うランドセルの場合は、普通に雨に濡れ、濡れた手で触られ、芝生の上に放り出され、時にはこぼした牛乳をかぶったりする運命にあります。なんらかの防水加工を施しているランドセルでなければ、6年間の間にボロボロになってしまいます。クラリーノのような合成皮革の場合はあまり心配はいりませんが、本革の場合は表面加工がしっかりしたものを選んだ方がいいでしょう。
ランドセルの防犯設計
最近のランドセルは、防犯ブザーやGPS等をぶら下げる場所が用意してあります。たいていは肩ひもの胸のあたりになります。防犯ブザーは学校指定で取り付け義務がある場合があります。こうした配慮が無いランドセルの場合は、防犯ブザーつりベルトというものがあります。
また、ランドセルの側面には、体操着や給食袋等を吊り下げるフックが付いている場合が多いのですが、最近の犯罪の手口の中には、児童を車の中に引き込む際に、このフックを引っ張って車に引きずり込むケースがあるようです。そこで、ランドセルの中には、このフックの取り付け部分をわざと弱く取り付けるように設計しており、10kg~15kgぐらいの力で引っ張った場合に、外れるように計算しているものがあります。子供の体重で踏ん張れば、フックがちぎれて子供は走って逃げることができるというわけです。
ランドセルのアフターサービス
ランドセルの基本設計思想はメンテナンスフリー&ヘビーデューティです。なにせ子供がむちゃくちゃに使っても壊れないものなのですから、安っぽい数千円のメンズバッグとは設計思想が違います。したがって、普通はランドセルは壊れるものではありません。きちんとしたランドセルの場合は、体格が大きくなったので、ショルダーベルトが合わなくなり、着脱がしにくくなったので修理してほしいといった依頼のほうが多いようです。
とはいえランドセルは6年間ほぼ毎日使うものです。問題が起きたらすぐに修理に応じ、すぐに戻してくれるところじゃないと結構困ります。新しいものを買い与えても、既に今のランドセルに愛着を持っている子供も喜びません。
しかし、ビジネス鞄を修理に出したことがある人ならわかると思いますが、修理に2週間ぐらいかかったりします。それは、実際の職人の手に渡るまでに時間がかかってしまったり、どのように修理するかを金額なども含めて依頼者と相談しないといけないからです。
ランドセルを販売しているお店の中には、自分で修理できる技能や設備を持ったところもあります。こういうお店で購入すれば、もしものときの対応が早いので安心です。たとえば夜、数時間で応急措置をしてもらって、土日にしっかり修理してもらうといった対応が可能なお店があればとても安心です。
体格の変化に対応する修理場合は、夏休みなんかをうまく使えばいいようです。(春休みや冬休みは、実は新しいランドセルの製造や納品に追われていてメーカーによっては対応が遅くなる場合があるようです。)
全体のバランス
丈夫さだけを押してくるところ、価格だけがポイントのところ、特許やハイテクでセールスしてくるところ、地元の人脈でなんとかしようというところ、ランドセルを売る側も必死ですが、全体的なバランスで判断したほうがいいでしょう。
参考サイト
早水カバン店のホームページには、丈夫さの観点からどのようにランドセルを選んだらいいのか、良くないランドセルはどのように傷むのかについて詳しく書かれています。特に壊れやすい金属パーツの写真は、ランドセル選びの大きなヒントになります。
http://www.aa.alles.or.jp/~bag-hayamizu/


