鞄職人四天王?
2008/3/28 0:00:07 by 太田垣私のホームページに時々変わったキーワードでアクセスしてくる方がおられます。その中で最近ときどき見かけるのが、「鞄職人四天王」というキーワード。どこかの雑誌やネットでそういう表現をしているものがあるのかなぁと思いつつ、検索してみると、サライ商事のホームページに、そういうキーワードを発見。四天王の一人は書いてあるのだけど、残りの3人が書いておらず、なんだか不完全燃焼気味の気分。
私のホームページに時々変わったキーワードでアクセスしてくる方がおられます。その中で最近ときどき見かけるのが、「鞄職人四天王」というキーワード。どこかの雑誌やネットでそういう表現をしているものがあるのかなぁと思いつつ、検索してみると、サライ商事のホームページに、そういうキーワードを発見。四天王の一人は書いてあるのだけど、残りの3人が書いておらず、なんだか不完全燃焼気味の気分。
数サイト追加しました。
今回は、少し前に掲示板で話題に出たnepenthes(ネペンテス)を掲載。そしてnepenthesのS2W8というバッグブランドの生地がSunforger Crossというのを使っていることから、検索しているとアメリカのテント等を扱う会社の情報が出てきたのでそれも少し掲載。Sunforger Crossというのは綿100%のテント生地なんですね。アースカラーですし、もしかしたらそれなりに流行るのかもしれません。
ひさしぶりに、ブログの紹介。
BREEのBrief Case!は、2006年から始まっている、Breeの定番となっているヌメ革のブリーフケースのエイジングを記録しているブログです。更新頻度は低いのですが、エイジングの記録としては読んでいて楽しめる内容です。
http://bree-blog.tech.boy.jp/
Breeで気をつけないといけないのは、日光浴以上に型崩れではないかと思う今日この頃。どうしても仕事で使うときの癖がつきやすいので、 時々シューズキーパーみたいなもので手入れしたらどうなんだろうと思ったりします。
アルバムサイト、Flickerに載っている、古いヴィトンのデザインパターン。
シャンゼリゼ通りでの撮影とあります。ヴィトンの店舗ディスプレイなのでしょうか。
http://www.flickr.com/photos/gabyu/225100837/
「鞄」という言葉や漢字のことはじめについて、掲示板で2006年にEB(EXTRA BAG)さんにいろいろサジェスチョンをいただきました。しかしじっくり調べようという気にもならなかったのでずっと放置していたのですが、先日、確定申告をしたあと、久しぶりに国会図書館に行ってすこしだけ調べてみました。
◆荒井郁〔之助〕編 「英和対訳辞書」 明治5年(開拓使蔵版)
Bag ,s. 嚢(フクロ)
Bag ,v.a.e.t.n. -ged -ging. 嚢(フクロ)ニ入ル。腫脹(シユチヤウ)スル
Baggage ,s 道具(ドウグ)(軍旅等ノ)。恥シラヌ女
Leather ,s. 革(カハ)
Luggage ,s. 旅道具。旅人ノ荷物
Sachel 小サキ袋
Sack ,s 嚢(フクロ)。是班牙(イスパニヤ)ノ葡萄酒。衣の名。抄掠
この辞書にはhandbagという言葉は載っていませんでした。
この本は、ウエブストルをベースに作成したと、はしがきに書いてあるので、この辞書のベースはウェブスターということになります。
当時のウェブスターにもhandbagは載っていなかったということなのかなぁ。
◆高橋五郎著「いろは辞典 : 漢英対照」明治21年(の複製)
かはぶくろ(名) 革嚢 革にて造れる袋にて酒又は水を容る a leather bag
かはぶんこ(名) 革文庫 革にて造れる小ばこ a leather box
かばん(名) 革包 革の手提 a leather trunk
くわはう(名) 貨包 かねいれ、巾着 (この項の英語を、書き忘れてしまったがwalletかpurseだったような)
どうらん(名) 胴乱 佩嚢、こしさげ a wallet
はいのう(名) 佩嚢 どうらん a wallet on bag worn in the girdle or belt
この辞書については、「きゃはん」とか「きょうばん」「くわばん」とかも調べてみたが載っていませんでした。
家に帰って気がついたのですが、英和対訳辞書でTrunkについて調べるのを忘れていました。いろは辞典では「かばん」がTrunkに訳されているのです。あー残念。英和対訳辞書のTrunkに「かばん」と載っているのかな。
注目は、明治21年の「いろは辞典」では、「かばん」に「革包」の字が当ててあるということや「背嚢」等の言葉のベース(佩嚢)が既にこの頃にはできあがっていたことなどが収穫である。
アジア歴史資料センターのデータベースに、以下のような資料がありました。
「小状箱」が不便なので、革製やズック(布)製の「状包」に新調しようという書面のようです。小状箱や状包、革包がどのようなものなのか検証する必要がありそうです。公文書を一人であちこち持ち歩くときに今のままでは不便なので変更しようということなので、鞄っぽい機能のように読めます。
タイトル 革包並ズック製状包新調の件
作成者 陸軍大臣官房副官部
日付 明治24年5月20日
資源識別子 C06081386200
文面は以下の通り。
官第三五号 陸軍省受領二第一二二一号 革包並ズック製状包新調相成度件 今般用使ヲ廃シ更ニ小使ヲ以テ公文書逓送之事ニ御決定相成候就テハ人少之折柄一人ニテ数ヶ所之御用致為セザレハ到底行ハレ難キニ付在来ノ小状箱ヲ廃シ軽弁ナル革包並ズック製状包新調之上備付相成度候也 明治二十四年五月二十日 陸軍大臣官房副官部
一、革包
一、ズック製状包
下記サイトから右上のJPEGボタンを押せば、現物のコピーを見ることができます。(筆で書かれています)
http://www.jacar.go.jp/DAS/meta/listPhoto?IS_STYLE=default&REFCODE=C06081386200
オレンジページの別冊ムック「男の家事」に万双さんが出ているのを発見。この雑誌、靴磨きとかワイシャツのアイロンかけとか、紳士グッズのメンテナンスをテーマにしたムックなのだが、革鞄の手入れについても書いてある。そして指南役として登場しているのが万双さん。鞄に関しては、ほんの見開き2ページくらいの記事ですが、写真が多くわかりやすいページ構成です。
再び明治期の「鞄」の調査です。明治の初め頃からいつまでかはわからないが、東京、麹町、山元町(今でいう村上開新堂の近く)に「伊勢源商店」という会社があったようだ。靴や鞄を主に軍隊に卸していたメーカーである。「諸官省用達商人名鑑」というこの本は、そのタイトルの通り、役所に品物(主に武器、兵器類の紹介が多い)を納めている会社のうち大手の会社を紹介する冊子である。伊勢源という会社については、鞄街道百余年(大日向善吉)でも出てこなかったように思う。官業中心だったからだろうか、靴がメインだったからだろうか。
とりあえず覚書として書き残しておく。
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タイトル : 諸官省用達商人名鑑 前編
タイトルよみ : ショカンショウ ヨウタシショウニンメイカン
責任表示 : 山口晋一編
出版事項 : 東京:運輸日報社,明43.9
形態 : 80p 図版;15×23cmNDC分類 : 281.03
著者標目 : 山口,晋一
著者標目よみ : ヤマグチ,シンイチ
全国書誌番号 : 40017122
請求記号 : YDM5512
西暦年 : 1910
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P11 合資会社イセゲン商店
東京市麹町区山元町一丁目にあり、皮革原料及び靴、鞄、革具並に軍隊用重要諸品の製造販売を業とし、主として所官省用達を為す。明治三年先代木村源兵衛氏に依りて創業せられたるものにして、同氏歿後当代源兵衛氏其後を継で現に代表社員たり。
▲製品原料は之を英、米、獨等の諸国に仰ぎ、販路は日本全国は勿論、清、露、二国其外に向て漸次拡張しつつあり。工場の数は六ヶ所に亘り、支店は東京市四谷区伝馬町三丁目にあり、同氏点に於ては本店が主として所管省の用達を営めるに対して、専ぱら一般需要者に向つて小売りを為しつつあり。
▲元来同店が最も世間の好評を受けたるは馬具、及長靴なるも前掲営業品目の何れも敢て馬具、長靴に譲らざる優良の製品にして、現に____各宮殿下のご用命を承るの光栄を荷ひつつあるも偶然にあらず、而て其如斯優良品を製出するには自づら因由するところなかるべからず、乃はち一は『物を売るには買ふ人の了簡で売るべし』と云へる先代以来の家憲を守り居れるに由るべく、他の一は職工優遇法の宣しきを得るより、自然熟練せる職工の永続せるに由るべし、現に同店には四十年以上勤続の職工ありて、今尚ほ忠実に就業し居れりと云ふ
▲当代木村源兵衛氏は明治十年を以て東京に生れ、敢て学歴の挙ぐるに足るものなしと雖 曾て皮革原料の産地を調査するの目的を以て、蒙古、満州、及び清国内地を視察し、又日本内地は殆んど足跡を印せざるところなきまでに巡視して、製品需要の状況を調査し、具さに斯業経営上の研究を積みたるを以て、当業者としては最も適材を有するものと云ふべく、同業組合会員に在ても大に信望を寄せられ、現に名誉の要職を擔任し居れり。
▲尚現に特筆すべきは、同店がその製品を未だ曾て博覧会、共進会などに出品したることなきの一事なり、其製品が優良なるに拘らず、賞牌を以て之を證するものなきは乃はち之が為なり、世間滔々として名聞に章憧憬する中に、独り同店の如きあるは異とすべし。