サイトの完全リニューアルに寄せて

太田垣の鞄のリンク集も1997年のサイト開設からまる10年が経ちました。

ITの世界はドッグイヤーともマウスイヤーともいいます。人間の1年が犬にとっては7年に相当することから、めまぐるしく変わるたとえでもあります。そんななかで、10年間も同じ話題でサイトが継続できたことは奇跡に近いのではないかと思います。 

1997年頃は、Yahoo!で鞄を検索しても50サイトほどしか登録されておらず、細かい鞄の分類カテゴリーも無く、自分の欲しい鞄の情報を求め、(日本語検索が不得意な海外の検索エンジンを使って)、いろいろなサイトを掘り出すことにそれなりの意味がありました。

しかし、Googleが登場し、検索エンジンの競争が過熱し、検索速度や精度が劇的に向上してきた今日において、私のサイトがどれほどの意味を持つのか疑問に感じるようになりました。たしかに、このままリンク集を続け、質の高いリンク集を維持するという選択肢もありましたが、最近では、面白くワクワクする新しい鞄関係のサイトに出会う確率が極端に減っていて、誰かにそれを伝えたいという気持ちがあまり起きないようになっていました。

一方で、この10年間にいろいろなことをいろいろな人から教えてもらいました。鞄という素人でも作ろうと思えば作れるモノが、恐ろしく深いフトコロを持っていること。熱心な職人がその魅力を伝えるために素人目には見えない努力をしていること。日本においては鞄そのものと、その言葉、鞄を使う文化について十分に研究されていないこと。換言すればミステリアスに彩られていること。……などです。

今回のサイト全面リニューアルにあたってはそういうことを考えてきました。ですから、単にデザインを変更しただけではなく、フォーカスしているコンテンツが今までと違います。コンテンツを3つに整理します。

ひとつめは、リンク集。これまでどおり、ほとんど同じシステムを提供します。ただし当面、更新頻度はぐっと下げます。いままでは2週間に一度くらいでしたが、たぶん、2ヶ月に一度くらいになります。あ、もしかするとデータを見直したり、なにかプログラムを作って、もっと使いやすいリンク集にするかもしれません。

ふたつめは、いわゆるブログ。Japanbag.comとしては当面は、こちらに比重を置いてゆければいいなぁと思っています。2002年に鞄に関する本を出版しましたが、それもすでに絶版になっていますし、私のペースで、鞄を使うビジネスマンというスタンスで、鞄を使ったり、探したり、メンテナンスしたり、もうすこし幅広い話題を扱って書いてゆければ面白いと思っています。

みっつめは、別サイトBagpedia.comです。インターネット上および、雑誌などに掲載されている鞄に関する基礎情報源というのは、元をただすと片手で数えるくらいしかなく、それらがなかなか入手しづらいものになっています。毎月、おびただしい量が発行されるファッション雑誌の特集記事等に書かれている情報は、一体何度孫引きされたものか分からないぐらい参照に参照を重ねたものになっているように感じます。そこで鞄に関する百科事典を(みんなで)作ってしまおう、というばかげた計画を考え立ちました。ありがたいことにWikipediaというネット上の巨大な百科事典システムがあり、それなりに成功している上、そのソフトはフリーで公開されています。このシステムをつかって鞄の百科事典をつくろうという壮大な計画です。まだ内容より器の方が大きい仕掛けですが、焦らずに充実させてゆきたいと思っています。(結構面倒になってきたので2010/3月時点でいったん停止中)

2007年7月1日 Japanbag.com 太田垣の鞄のリンク集 主宰 太田垣博嗣