MOLESKINEというブランド

少し前の朝日新聞に、文具の特集記事があって、MOLESKINE社長のインタビューが載っていた。本物のMOLESKINEはすでに絶えて久しく、彼はそれを復刻したのだとか。中国製のその手帳は、コアなファン達によって夢とストーリーが広がって世界で愛されるようになった、というようなことが書かれていたように思う。

MOLESKINEのホームページを読んでもたしかにそんな風だ。オリジナルはフランスのトゥールにある、家族経営の小さな製造業者が作っていたのだという。

http://www.moleskine.co.jp/Moleskine-World/Moleskine-History

なんの変哲もない普通のものが、時を超えて復活し、再び愛されるようになる…。

普遍的な美しさやシンプルさはいつか誰かに再発見されるだろうが、それをストーリーとブランドに昇華させるのはなかなか大変である。たとえMOLESKINEのようにゴッホやヘミングウェイの名声を借りたとしてもである。

僕らも日常生活、特に70年代から90年代にかけて存在していた、なんの変哲もない普通のものを時々見直してみる必要があるのだろう。剣持勇デザインのヤクルトの容器が立体商標として認められたりグッドデザイン・ロングライフデザイン賞を獲得したりしたように、なにか埋もれているものがあるかもしれない。

鞄にしてもそう。もうやりつくした感もあるかもしれないが、後ろを振り返ると意外と何かが落ちているかもしれない。