出張用や通勤用の鞄の選び方ー鞄の大きさや機能に関する考察

by ohtagaki

鞄職人の世界では、カバンの部位を指す言葉がいろいろあります。 言葉を知っておくと、鞄屋さんでどんなものがほしいのかを的確に表現できるようになりますし、商品知識の無い店員かどうかを早めに見極めることができます。 たとえば背胴、前胴、根革、銀面、アオリ、カブセ、マチ、カシメ、ハトメ(鳩目)、たまぶち(玉縁)、豚鼻(ピッケルホルダー)などなど。 知ったかぶりして、ちょっとツウな言葉を使ってみるのも面白いかもしれません。 ここではまず鞄専門店で会話する時にもしかしたら店員さんから出てくるかもしれない言葉をいくつかご紹介します。

ちなみにこうした専門用語については、業界向けに「鞄・ハンドバッグ・小物 標準用語集」という本があります。 真面目な鞄屋さんならば入手して店員に読ませているでしょう。 これは2012年に日本皮革産業連合会(JLIA)が日本鞄ハンドバッグ協会と協力して作成した本です。 連合会や協会の会員向けにとりまとめた本ですが、大変充実しています。興味のある方は取り寄せてみても良いと思います。しかし大変残念なことに、この本、ほとんど市販していません。一番簡単な入手方法は 大阪のレザークラフト・フェニックスのネット販売を利用することです。部数が限られているので、売り切れているかもしれません。

とにかく鞄は、革とかナイロンからだけでできているのではなく、様々なパーツが組み合わさってできていることがわかります。

また、日乃本錠前豊岡のWebサイトは、大変良くできていて、鞄の様々な名称をわかりやすく解説してくれています。 にどれだけのパーツ(副資材)が使われているのかがよくわかるページがあります。ここに載っている言葉をすこし頭に入れておくだけで、店頭での会話がより充実したものになるでしょう。

なお、この狭い日本の中だけでも、地域あるいは、誰に習ったのかという"師匠筋"等によっていくつか言い方(方言)があるようです。

鞄の大きさや硬さは、外側と内側の両方から考えよう

鞄選びで一番大切なのは大きさです。その時、外側と内側の両方向から考えることが重要になります。

内側というのは、その中に入れる物の形や量から考えるということです。たとえば私の場合、鞄の底に折り畳み傘を寝かせて入れています。 ほとんど入れっぱなしで中敷き状態になっています。 普段はあまり使わないけれど、いざというときに必要になるからです。 すると、鞄の幅は少なくとも折りたたみ傘の長さが無いといけないですし、鞄の内側の厚みも折りたたみ傘の厚さが基準になります。 もし、今の折りたたみ傘が入らないのであれば、折りたたみ傘をよりコンパクトなものに買い換える必要があります。

鞄の高さや幅には気持ちが行くのですが、鞄の厚み、つまりマチ幅にはなかなか注意が向きません。 内側から考える場合には、鞄の厚みに特に気をつけるべきです。 たとえば弁当箱を必ず毎日持って行く人であれば、その弁当箱以上の厚みを必要とするわけです。 その他、パソコン、アダプター、システム手帳等、持ち運ぶ可能性のあるものの中で厚みのある物を考えてみましょう。

加えて、開口部の大きさにも気を付けましょう。 中は広くても開口部が狭く、鞄の幅や厚みを十分に活かした収納ができないものもあります。 小物をたくさん入れるのか、大きなものをズドンと入れるのかによって開口部の形状についても合わせて考えましょう。

外側というのは、その鞄を置いたり入れたり載せたりする場所の大きさの事です。たとえば毎日使う通勤電車の網棚を考えてみましょう。 きっと載せやすい鞄の大きさというものがあるはずです。小さすぎるとすぐに奥に入ってしまい、取り出しにくくなるし、大きすぎると落ちてくるかもしれません。

自転車の前かごに載せて使いたい場合は、自転車のかごの大きさがポイントになります。鞄を買いにゆく前に自転車の前かごの内径を測っておくべきです。

私の場合、頻繁に新幹線に乗り、しかもあまり網棚には置きません。足元に置くようにしています。この場合は、座席の幅が一つの目安になります。

次に硬さの話です

鞄を考えるときにあまり硬さは意識しませんが、意外と重要な要素です。

柔らかい鞄だと自立しません。あなたが営業マンで、少々高価なものをセールスしているとしましょう。客前でふにゃっとした鞄から資料を取り出すのは少々みっともないかもしれません。 同じシチュエーションでも、かちっとした鞄から資料を取り出すほうが、イメージが良いのではないでしょうか。自立するパイロットケースなどのほうがとてもイメージが良いと思います。

1万円以下で売られているナイロン鞄などは、どこのメーカーも似たりよったりに見えますが、自立するかどうかとか、ものを入れた時に鞄の形が崩れるかどうかという観点で見ると、鞄の構造や芯材の入れ方によって形が崩れにくいように工夫しているものがあることがわかります。

逆に硬い鞄を考えてみます。鞄の硬さは、中身を保護するという観点とも関係します。 ゼロハリバートンのような金属製のアタッシェケースであれば何かにぶつかっても中身が変形することはありません。 自転車の前かごに入れてガタガタ道を走っても中身は安全です。パソコンやタブレットを中に入れていてもタオルやバッグインバッグで適切に保護していれば、たとえ自転車でコケたとしても安心です。 そして客前での見栄えも良いでしょう。

しかし一方で硬い鞄は混雑する通勤電車の中では大変迷惑です。仮に座席に座れたとしても大きい鞄であれば膝の上に載せても両隣りの人に迷惑をかけてしまいます。 また、鞄自体が変形しないので、ものが入らず「あと5ミリ厚ければ鞄のフタが閉まるのに」といったことになるかもしれません。

軽いけれどふにゃふにゃの腰のないナイロン鞄を選ぶのか、硬い自立するパイロットケースのような鞄を選ぶのかは、内側と外側の両面から考える必要があります。

もうすこし鞄の丈夫さについて考えてみます。鞄の丈夫さには、2種類あります。ひとつは外部の刺激から運搬物を守るということ。つまり内容物を保護するということ。 もうひとつは運搬物に負けないこと。

外部の刺激というと、雨とか雪などにさらされる、こすったり引っかいたりする、落としてしまう、他の物にぶつける、濡れた地面など、状態のよくない床等に置く等のシーンがあります。 もちろん気温や湿度といった問題もあるでしょう。パソコンなどの壊れやすい機械や割れやすいタブレット端末の表面を守ることを考慮した鞄もあります。 いずれにせよ、鞄にはこうした外部からの刺激に負けず、運搬物を守る機能が十分でなければいけません。

逆に、運搬物自体が鞄に影響を及ぼすこともあります。内容物の重量によって持ち手やストラップ等に集中的に強い力がかかり、破損する等の問題が起きることも考えられます。

例えば本や書類は意外と密度が高く、鞄いっぱいに入れると、普通の鞄だと短い時間で持ち手(手提げ)やストラップが壊れてしまいます。ストラップなどは、鞄とストラップをつなぐ「カン」と呼ばれる金属のリングが摩耗してしまいます。持ち手の場合は鞄に縫い付けている部分が破れてしまうことがあります。

ストラップは「カン」が太く丈夫であることも大切ですが、「カン」を回してカンとストラップが擦れる部分をときどき変えることができるものが良いでしょう。摩擦により部品に溝がついてしまうと、寿命が短くなってしまいます。

手提げ部分の丈夫さは鞄の構造に関係してきます。

たとえば上のボストンバッグは、ショルダーに使われている紐(というかテープ)が鞄をぐるっと回るように設計されています。 こうしておけば鞄とストラップの間から破れてしまうことはありません。 そのかわりデザイン的には本体に縫い付けてあるテープ部分がとても邪魔です。 そこで少し高級な鞄になると、鞄の内側にテープをぐるっと回して外から見えないように工夫してあり、鞄の内側のテープと外側の持ち手のテープをしっかりと縫い合わせてあります。 ところが安物の粗悪鞄の場合は、デパートの紙袋の構造と同じで、内側のテープを省略して、鞄本体に縫い付けてしまいます。

合成皮革の鞄を長い間使用せずにおいておくと、素材の中の可塑剤等が空気中の水と化学変化で加水分解を起こしてベタベタと溶けてしまいます。 この現象は、持ち手部分のグリップにスベリ止めのゴムを使っているボールペン等が、長く使わずにおいておくとベタベタになってしまう現象やプラスチックの上に消しゴムを長期間置いておくと、消しゴムがプラスチックを溶かして消しゴムの跡を作ってしまう現象と同じです。

鞄の内貼りにこうした合成皮革を使っているものは、安物の鞄だけでは無く、高級なブランドバッグにも頻繁に見られます。 たとえば湿度の低い土地でデザインされたバッグなどは、同じ生地を使っても加水分解を起こしにくいので、その土地で使っている限りは、ベタベタすることもありません。 しかし日本のように高温多湿の夏場に押し入れの奥に大切にしまっておくと、加水分解を起こしてしまいます。

あるいは、ナイロン鞄の素材の表面に、ポリウレタンを含んだ材料でコーティングした鞄などは、表面だけがボロボロと剥がれてきます。

鞄や革の修理工房のブログには、ボロボロになった鞄の写真が沢山、みつかります。

ある程度の厚みが必要な革と違い薄く布のように扱えるので、ちょっと良い革の鞄でも、内張りに合成皮革が使われていることがあります。 すると、外見はまだまだ綺麗で使えるのに、内張りがダメになるというケースがあります。そこで、もし奮発して良い革の鞄を買うのであれば、内貼りまできちんとチェックしましょう。

選択肢は
  • ・本革製の内貼りになっているものを選ぶ
  • ・布製の内貼りを選ぶ
  • ・そもそも内貼りが無い鞄を選ぶ
の3つです。
  • 高級な鞄の内貼りには豚革が使われることがあります。豚革は独特のポツポツとした穴(毛穴)が開いているので、そのまま鞄の外側に使われることはめったにありませんが、摩擦に強くパリッ・サラッとした手触りで、内貼りには最適です。きれいな茶色の豚革を「アメ豚」と呼んだりします。
  • 布製の内貼りは、摩擦によりいずれ穴が空いたり薄くなったり、汚れたりしますが、分解して張り替えることまで考えている鞄もあります。
  • 私は持ち手(ハンドル)は鞄選びの大変重要なポイントだと思っています。たとえばごく普通の手提げかばんを手で持っている状態を思い起こしてみてください。手提げ部分の付け根にすべての鞄の内容物の重量がかかり、その重さが手にかかってくるのです。つまり、鞄と持ち手の継ぎ目がどのように強化されているのか、そしててのひらに接する部分は、手になじみフィットするのか、この2点は絶対外せないチェックポイントになります。

    まず、持ち手の付け根、つまり鞄と持ち手の継ぎ目ですが、これは重いものを入れてみれば素人でもある程度想像できます。安物の鞄は、明らか付け根部分に集中して力がかかっているのがわかります。外観が同じような鞄でも、きちんとしたつくりの鞄であれば、目に見えない部分で、付け根にかかる重さを広い面積に分散させるように工夫してあります。お店で商品を選ぶとき、実際に自分が使っている物や、重いものを入れさせてもらえるかどうかはわかりませんが、ダメもとで頼んでみてもいいと思います。

    次に持ち手が手にフィットするかどうかです。たとえばACEGENEのブリーフケースには二つの持ち手が左右非対称に作ってあって、一つにまとめて持つとてのひらにしっくりくるように作ってあります。高級な革製のフリーフケースでは、革を何重にも重ねて硬さとしなやかさを併せ持つ持ち手を作ってあります。比較的安価なブリーフケースの持ち手は、たとえばプラスチック製の棒にスポンジ状の素材を巻き付けるなどして芯をつくり、これをナイロン素材や合成皮革などでくるんであります。

    持ち手については、値段が高ければよいというものでは無く、一番重要なのは自分の手の大きさや、指の長さ、持ち運ぶものの重さと持ち歩く距離や頻度にフィットしているかどうかです。たとえば持ち手の付け根が金属のリングで本体とつながっているものであれば、持ち手だけあとで作り替えることができます。

    スーツ姿でショルダーストラップをする場合は、見た目の問題を含んでいますが、それは別に検討するとして、ここではショルダーストラップの機能について確認します。ショルダーストラップの善し悪しを考える場合、まず適正な長さを理解するところから始まります。人によって好みもあるでしょから、これがベストだという長さはなかなか言いにくいのですが、歩く際に鞄の下の方が太ももに当たってバタバタとならないようにする必要があります。鞄の形状にもよりますが、腰骨のあたり(つまりベルトの位置)に鞄の重心がくるようにすれば、良いでしょう。

    なお、ビジネスでカバン以外に肩から掛けるものがある場合、それらとの兼ねないで考える必要があります。画板入れや大きな筒状の図面入れを担ぐ場合や、カメラ類を担いでいる場合、最近だとタブレット類を持ち運ぶための専用バッグを持ち運ぶ必要がある人も居るみたいです。

    適切な長さがわかったら、ストラップの長さ調節する金具(コキとかアジャスターというらしいです)が肩にあたらないかどうかを確認しましょう。肩にあたる場合は、ショルダーストラップだけを別売しているもので代用可能か等を検討しましょう。必要ならば、近所の修理工房等に持ち込んで少し短くしてもらい、金具が肩にあたらないようにしましょう。

    最近は、ストラップにしっかりした肩バッドをつけているものも多く見かけます。

    ファスナーは鞄にとって重要な要素です。ポケットからメインの開口部に至るまで機能やデザインを柔軟に

    かつて、有名ブランドのファスナーにYKKとついていると、偽物じゃないかと疑う人がいました。これは大きな誤解で、むしろ有名ブランドだからYKKを採用しているのです。多くのブランドは大量生産する時にファスナーのつまみの部分を別注します。デザイン的に色や質感等を統一したいこともありますし、そこにロゴやブランド名を入れる場合もあります。しかし時々別注せずにYKKの一般販売品をそのまま使うブランドもあります。たとえばYKK Excellaというシリーズは、金メッキのうえにエレメント(噛み合わせの歯の部分)のひとつひとつに磨きをかけていてとても高価です。ファスナーには、YKKの他にもスイスのriri、イタリアLanfranchi社のLampoや1983年創業のRaccagni社といったブランドがあります。

    ファスナーをはじめとするこういう副資材類は、メーカーによって値段がピンキリで、安いものと高いものとの差が非常に大きい世界ですが、機能面ということからすると、革や合成繊維等の本体の素材と同様に重要なパーツです。ハトメ(アイレット)やホック類の他、ストラップ等を本体につなぐためのカン(鐶・?)類(ナスカン、Dカン等)等にも手を抜いていない商品は、良い鞄といえるでしょう。

    自立するような厚みのある鞄の中には、底鋲を打っている物があります。床面に置くときに底鋲があると床の汚れが鞄の底につきにくいので、重宝します。しかし、床においているときにはこの底鋲を打っている点で鞄全体の重量を支えることになるので、底鋲を鞄にどのように固定しているのかをよく確認した方がいいでしょう。底鋲はネジで止めるようになっています。底鋲が一体何に取り付けられているのか、鞄の底面の硬い板や革に固定して重量が面で分散するようになっているかを確認してみてください。

    かぶせ型のブリーフケースには、錠前がついています。 錠前とはいえ、実際に鍵を掛けて使っている人はあまり見かけません。 ほとんど飾りになっています。飾りとはいえ鞄の顔というか印象を左右する要素なので、これも人によってこだわりがでてきます。 機能面からいえば、かぶせのふたが錠前のある場所に吸い込まれるようにピタッと収まるように作られている鞄が良い鞄だと思います。 たとえば商談の終わり際、お客様と話ながら資料を鞄に片付けてゆき、手元を見ずにお客様の目を見ながらでも鞄をスムーズに閉めることができればよいと思います。

    革等の素材にこだわる人は、錠前の素材にもこだわります。 代表的なものだと、真鍮(ブラス)をそのまま無垢で使ったり、真鍮や亜鉛合金、プラスチックなどに金メッキやニッケルメッキを施し、さらにそれに磨きをかけたり、逆にくすんだ感じにしたりして鞄の雰囲気を作ってゆきます。 単なる留め金ですが、錠前の値段も安いものでは千円以下ですし、高いものでは2万円以上するものがあります。

    金色の金具といってもピンキリで、似たような色合いを出せる合金でメッキをしている場合もあれば、「本金メッキ」という本当の金を使っている場合もあります。 またメッキといっても、その厚みで値段が大きく変わってきます。

    鞄の基本機能として「運搬できること」と並んで重要なのは、秘密性です。 かぶせ型のブリーフケースの錠前は今やほとんど装飾品扱いとなっていますが、日常生活は、むしろ秘密性の高い鞄を求める方向に進んでいると思います。

    営業目的で鞄を使う時に考えるべきこととしても別途書いていますが、現代人の鞄の中身は重要情報の塊であり、会社から秘密保持や情報管理について厳しく指導を受けている人も少なくないと思います。 ビジネスで使う場合は特に、重要資料の他、スマホや手帳、USBメモリ等、重要情報をどのようにきちんと収納するかということが問題となります。

    三栄産業という兵庫県豊岡市の鞄メーカーは金融機関向けの特殊鞄を製造していますが、この会社のサイトを見れば、セキュリティを求められる鞄がどのように進化しているのかが、ざっとわかると思います。

    三栄産業

    日常的な鞄で考えた場合、まず、鞄をひっくりい返して中身が全部こぼれ落ちてしまうトートバッグのような形状はふさわしくないと考えます。 またアタッシェケースは、秘密性には優れていますが、底面を残して上部と側面が全部開いてしまう形状(大割れと言います)も、他人から中身が丸見えになってしまうので、たとえば電車での移動中に開け閉めをするのであれば、これもふさわしくありません。

    かぶせ型のブリーフケースであれば錠前でロックできますし、ダレスバッグ等口金型のフレームバッグも鍵がついているので良いのですが、やはりファスナーで開閉できる鞄が使いやすくバリエーションも豊富です。 面ファスナー(ベルクロテープ)も良いのですが、あのベリベリッという開ける際の音がビジネスシーンによっては邪魔になる場合があります。

    ファスナーの中で気に入っているのは、一つのファスナーに2つのスライダーがついているダブルファスナーのうち、スライダー部分に南京錠を取り付ける穴がついているタイプです。

    内容物を濡らさないような防水性の観点から考えてみます。雨や雪などから内容物を保護するという意味でビジネスバッグには多少の防水性が求められます。

    本格的な防水性の観点から優れているのはアウトドア系やミリタリー系のバッグです。登山や釣り、スノーボードといったアウトドア環境では、防水性が求められるため、アウトドアに強いブランドから選ぶと良いでしょう。

    たとえばかしこまったビジネスユースにはかなり厳しいデザインですが、Watershedというブランドなどは、水深100m防水を謳っています。

    一般的なバッグであれば、PVC(ポリ塩化ビニル)やPU(ポリウレタン)等で布をコーティングしているものがあります。たとえば吉田カバンのLUGGAGE LABEL LINER等は、ナイロンキャンバスにPVCをコーティングしています。最近は、PVCよりもポリウレタンが良く使われているようです。 このような湿気を通すけど水は通さない「透湿防水布」は、アウトドア用の衣服や合成皮革の世界で進化を続けており、新素材に注意して鞄を選ぶのも一つのアイデアだと思います。たとえばゴアテックスという素材は、テフロンとポリウレタンを使った透湿防水性能を持った素材になります。

    50年ほど昔であれば、目の詰んだ帆布にゴム引きというのが定番でした。コートで有名なマッキントッシュ等の素材は「Rubberized Cotton」等と呼ばれたりします。 帆布は水を吸いますが、水を吸うことにより繊維の目が詰み、想像以上に鞄内部に水が浸入しないのです。これにパラフィンを含ませたり、ゴムを引いたりして耐水性能を上げていました。 防水性とよく似ていますが、雨などで鞄素材そのものにシミがつかないような撥水加工がなされているかどうかの観点から考えてみます。 撥水性と呼ばれる場合、多くの場合布をシリコン樹脂やフッ素樹脂でコーティングして水をはじいています。 子供が使う牛革ランドセルなどでも表面に防水加工が施されています。これも防水というよりは、容赦ない環境で使うランドセルの革を傷めないようにする撥水書こうと見た方が良いかもしれません。

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