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【購入選択】買ってから後悔しない鞄のチェックポイント

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  • 最終更新日
  • 投稿者太田垣

最終選考に残った鞄の中から、大きさ、軽さ、機能性、デザインなど、ほぼ満足できるものが見つかった。 「よし、決まった」とレジに持っていく前に、ぜひともこれだけはチェックしておいてほしい項目がいくつかある。

その第一番目が、握り手やショルダーストラップの構造の点検だ。 鞄の重量を支えているのは、握り手かショルダーストラップのつけ根のどちらか二ヵ所。カブセ式のブリーフケースなら鍵の部分などが重量のかかるところだ。そこで、鞄の内側を引っ繰り返して、握り手やショルダーストラップがどんな素材や構造で固定されているのかを確認する。

鞄の内側などをよく見ると、同じようなデザインの鞄でも、握り手のつけ根をほんの五ミリ程度本体に縫いつけただけのものもあれば、リベートで芯材(金属や硬質プラスチック)にしっかりと固定させているものもある。また、いくら芯材に金属や硬質プラスチックが使われていても、貧弱なためにちょっとした重量になると耐えられそうにないものも少なくない。まずは、ここを念入りにチェックする必要がある。

二番目は縫製。 これも鞄の外側を一通りチェックするだけでは不十分だ。鞄の内側のファスナーの両端の部分や、鞄の底のコーナーまでしっかりと点検しよう。ここにほつれがあったり、長い糸が飛び出している。また、ミシン目が波打っている。あるいはミシン目がズレているような仕上げであれば、つくり自体が粗雑だという可能性も高い。

三番目が、素材に使われた革や合成皮革、布などの切断面だ。たとえば革の切断面の事をコバというが、この切断面をいかにきれいに処理するかが職人技の見せどころとなる。「コバ磨き」という言葉もあるぐらいだ。布も安い鞄などでは、裁断面をそのまま放置している場合がある。たとえば鞄の内側のポケットの縫い付けをチェックしてみよう。ポケットの内側に裁断面が見えていないだろうか。ファスナーはどのように取り付けられているだろうか。

安いつくりの鞄は、布や革を切ったままにしていることが多い。良い鞄は切り口が見えないように様々な工夫がしてある。

実際に安い鞄が安いつくりになっているのは仕方がないことだが、安くもない値段の鞄でも、いい加減な処理をしてあるものがある。

もうひとつ安いつくりの鞄は、左右不均衡だったり、正しくまっすぐ立たなかったり、幅が極端に違っていたりと、そもそもの基礎がきちんとできていないことがある。ナイロン鞄の場合はぺったんこにしてビニール袋に入れて売ってあったりするので、チェックできないことがある。

たとえばナイロンと革を組み合わせた鞄などは、軽くて格好いいのだが、異素材を組み合わせてきちんと作るのは案外難しいのである。中に物を入れたときに、ナイロン部分に大きなしわが寄り、革に縫い付けている糸に強い力がかかり、構造破綻している鞄の場合は、やがてそこから崩壊してゆくのである。

要するに、外側のデザインに目を奪われてしまうのではなく、内側の仕事内容に着目すること。これが後悔しないカバン選びの最大のポイントである。

高級な鞄は、さまざまな技術を使って無粋な強化構造が見えないようにしてある。鞄の内側や隅、裏側まできちんと処理されていれば、それは手間ヒマかけた知恵の結晶といえる。一方安物は、高級品とデザインを似せてはいるものの、こちらは手抜きを見抜かれないようにあの手この手で手抜きが見つからないようにしてある。

「留め具」「縫製」「素材」の3テーマはそれぞれ独立して説明すべき大きなテーマといえよう。

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