19世紀の中国の小説に、「鞄」を革製のトランクという意味で使った例
2008/8/20 17:38:13 by 太田垣2008年8月13日の東京新聞の漢字林というコーナーで、京都大学大学院教授の阿辻哲次さんが、興味深いことを書いている。冒頭は、信三郎帆布の布へんに包むというロゴのことからはじまっているが、鞄の漢字についても少し触れている。
曰く「十九世紀末期の中国で書かれた小説の中に、「鞄」を革製のトランクという意味で使った例があった。だから「鞄」を「カバン」と読むのは日本だけに限定された用法というわけでもなく、おそらく近代中国での口語で、「鞄」が「カバン」という意味で使われたようだ。」
おそらく何かの辞書を調べたのに違いないが、それにしてもどんな小説にどのように出ていたのだろう。とても気になるところだ
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/word/CK2008081302000193.html
もし、この話が信頼できるものとすると、「カバン」の語源を「夾板」とする説はどうなるのであろう。そもそも夾板由来説では、「夾板」を広東語あるいは近隣の南部の発音で「かぱん」と発音するから、というところにある。でも、「夾板」なるものが19世紀後半の中国において、どのように使われていたのか、という説明がなされていない。
一方、先の阿辻哲次さんの考察のように、鞄という文字の方から迫ってみても、「かばん」という発音はどうやって持ってきたのか謎のままである。小説の中で「鞄」を何と読んでいたのだろう。
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