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「兵卒教程」(明治17年頃)にみる「背嚢」

2008/4/2 0:00:30 by 太田垣

兵卒教程にはいろいろあるが、今回デジタルアーカイブでチェックしたのは、明治16~17年ころに出版された、河井源蔵氏が編集したものである。ここに身だしなみとか宿舎の使い方などを説明してある。 

兵卒教程 [第2冊]附録 巻之1
河井源蔵編
出版社:東京:有則軒
出版年:明16年~17年頃

デジタルアーカイブの、44コマ目に、被服及装具給与表というのがある。これは兵卒が何を支給されるのかを説明した表である。これによると背嚢そのものは保存期限6年で、背嚢用の厚毛布と寝具用の厚毛布が支給され、背嚢用は保存期限
5年、寝具用は無期限となっている。

被服及装具給與表
品目と保存期限がリストとなっている。
短靴 初年四足、次年ヨリ三足
背嚢 六ヶ年
厚毛布 背嚢用五年

また、50コマ目には、「棚上物品装置 並 棚下物品▲方之図」(▲は「拭」だと思うけど、自信なし)というのがあり、図の一番上、棚の上の荷物を積み上げた一番上に、背嚢が置いてある。画像が暗くてよく読み取れないが、横長で箱状をしており、カブセがついている。

51コマ目には「細密検査の節 寝台上物品装置之図」というのがある。これは、宿舎のどこに何を置くのかを定めた図が前ページにあり兵卒検査のときにはこのように置きなさい、と説明しているもので、ここに、背嚢がベッドの上に置かれているのが見える。

ここでも箱状のものに布製(もしくは革製)のやわらかいカブセがついているように見え、、現代のリュックとはかなり違った形をしている。

あと、本文の方を見てみると、いわゆるQ&Aがひとつ載っている。

問 背嚢及び属具は平常何所に置乎
答 背嚢は棚上に置き属具は破損紛失なき様注意し嚢に入れ定められたる釘に掛け置くべし

この本でわかるのは、明治17年ころの兵卒の装備として「背嚢」が支給されていたこと。この中では「カバン」という言葉は使われていないことなどである。

鞄関係の話題 |

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